株式会社槌屋農機

「いい農機を作ったはずなのに、なぜ売れない?」メーカーが見落としがちな農家の本音

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「いい農機を作ったはずなのに、なぜ売れない?」メーカーが見落としがちな農家の本音

「いい農機を作ったはずなのに、なぜ売れない?」メーカーが見落としがちな農家の本音

2026/11/03

新しい農業機械を開発するとき、メーカーは多くの時間と費用をかけています。

農作業の負担を減らしたい。

作業効率を上げたい。

これまでより使いやすい機械を作りたい。

そんな思いで開発した農機でも、実際に販売してみると、思ったほど売れないことがあります。

性能には自信がある。

価格もできるだけ抑えた。

展示会でも興味を持ってもらえた。

それなのに、なかなか購入につながらない。

なぜなのでしょうか。

もしかすると、メーカーが考える「便利な農機」と、農家が本当に求めているものに、少し違いがあるのかもしれません。

 

展示会での「いいですね」は、購入したいとは限らない

農機メーカーにとって、展示会は大切な営業の機会です。

新しい農機を紹介し、多くの農家や販売店に知ってもらうことができます。

実際に機械を見た人から、

「これは便利そうだね。」

「よく考えられている機械だね。」

と言ってもらえることもあります。

開発した側にとっては、うれしい言葉です。

ただ、その言葉が必ずしも購入につながるわけではありません。

例えば、機械の性能は気に入っていても、農家の畑には大きすぎるかもしれません。

操作は簡単そうに見えても、実際の作業では使いにくい部分があるかもしれません。

農家が求めているのは、機械そのものの性能だけではなく、自分の農作業にどれだけ役立つかということです。

展示会での反応だけでは、そこまで分からない場合があります。

 

農家が不便だと感じる部分は、使ってみないと分からない

例えば、果樹園で使う運搬機を考えてみます。

メーカーは、荷物をたくさん積めることや、重い荷物を楽に運べることを重視して開発したとします。

ところが、実際に果樹園で使ってもらうと、

「もう少し小回りが利くといいな。」

「荷台の高さを変えられると、もっと使いやすい。」

「このレバーは、作業中に少し操作しづらい。」

といった声が出るかもしれません。

これは機械の性能が悪いという話ではありません。

実際の農作業では、カタログの数字だけでは分からない使い勝手があるということです。

農地の広さや形状、作物の種類、作業する人の体格などによっても、使いやすさは変わります。

メーカーが想定していた使い方と、農家が実際に行う作業が違うこともあります。

農機の本当の評価は、農家の作業現場に持ち込んで初めて分かる部分があります。

 

「使いにくかった」という声こそ、メーカーには価値がある

新しい農機を試してもらったとき、メーカーとしては良い評価を期待すると思います。

もちろん、

「作業が楽になった。」

「今までより早く終わった。」

という声は、販売するうえでも大切です。

でも、商品を改良するためには、使いにくかった部分を知ることも必要です。

「この場所が掃除しにくい。」

「機械を移動させるときに、少し手間がかかる。」

「作業が終わった後の片付けが面倒だった。」

こうした意見は、カタログには載っていない情報です。

農家が毎日行っている作業だからこそ、気付くことがあります。

メーカーが気付かなかった問題点を教えてもらえることもあるでしょう。

ただし、農家からの意見をすべて製品に反映すればいいわけではありません。

一人の農家にとって使いやすい改良が、別の農家には合わない場合もあります。

だからこそ、複数の現場で試してもらい共通する課題を見つけることが重要です。

 

農機店が間に入ると、農家の声がもっと具体的になる

農家が新しい農機を使ったとき「ちょっと使いにくかった。」

と感じることがあります。

でも、その理由をメーカーに詳しく説明するのは難しいかもしれません。

例えば、作業中に機械が思うように動かなかった場合です。

操作に慣れていないことが原因なのか。

機械の調整が合っていないのか。

農地の条件に合っていないのか。

機械そのものに改善できる部分があるのか。

原因によって、必要な対応は変わります。

そこで役立つのが、農機を扱っている農機店や整備事業者の存在です。

農家から話を聞き、機械の状態や使用状況を確認することで、問題を整理できる場合があります。

「使いにくい」という感想を、メーカーが検討できる具体的な情報に変える。

これも、地域の農機店が果たせる役割の一つだと思います。

 

一度売って終わりでは、分からないことがある

農機メーカーは、製品を販売した後も、不具合や修理の情報を集めていると思います。

ただ、故障していない機械については、農家がどんな不便を感じているのか、なかなか分からないこともあります。

農家は、多少使いにくい部分があっても、工夫しながら使い続けることがあります。

「この機械は、こういうものだから。」

と考えて、わざわざメーカーに伝えない場合もあるでしょう。

でも、その小さな不便を改善できれば、次に開発する機械はもっと使いやすくなるかもしれません。

故障の情報だけでなく、実際の使い勝手や作業後の感想まで集められること。

それは、メーカーにとって貴重な情報になるはずです。

 

nRnsを、農家の声を集めるきっかけにもしたい

nRnsでは、メーカーが農機を試用レンタルとして提供する仕組みがあります。

購入を検討している農家に、実際の作業で機械を使ってもらうことができます。

この仕組みを、単に新しい農機を知ってもらうためだけでなく、農家の声を集める機会としても活用できると考えています。

例えば、レンタルを利用した農家に、

「実際に使って、作業は楽になりましたか?」

「操作で分かりにくいところはありませんでしたか?」

「もっとこうだったら便利だと思う部分はありますか?」

と聞いてみる。

そして、農機店が現場で確認したことも含めて、メーカーに伝えていく。

こうした取り組みができれば、レンタルは販売促進だけでなく、商品改良のヒントを得る機会にもなります。

もちろん、農家の意見を集めてメーカーに届けるには、確認する項目や情報共有の方法を整える必要があります。

それでも、メーカーと地域の農機店、農家がつながっているからこそ、できることがあると思います。

 

売れる農機を考えるなら、農家の作業現場から

メーカーがどれだけ時間をかけて開発しても、実際に使うのは農家です。

だからこそ、開発する側の考えだけでなく、使う側の意見も大切にしたいところです。

展示会で興味を持ってもらうことも大切です。

カタログで性能を伝えることも必要です。

でも、その先にある農家の作業現場には、まだ分からないことがたくさんあります。

どんな作業で困っているのか。

どこに負担を感じているのか。

実際に使ってみて、何が便利で、何が不便だったのか。

そうした声を集めることで、次の商品開発につながる可能性があります。

農機を売るために農家に試してもらうだけでなく、より良い農機を作るために農家に使ってもらう。

nRnsを通じて、そんなメーカーと農家のつながりも増やしていきたいと考えています。

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